仕事でPCの画面を録画する必要が出てきたため、PC画面録画アプリの「B’s動画レコーダー6 」を使用してみた。
詳しい使い方や、使ってみた感想・評価をまとめておくので購入を考えている方は参考にしてみてほしい。
B’s動画レコーダー6とは?
「B’s動画レコーダー6 」は、パソコン画面に表示されている映像や音声そのものを録画する事が出来るWindows専用のソフトウェアだ。
パソコン画面の全部、もしくは任意の領域、特定のウィンドウを指定して音声とともに録画したり、音声のみの録画や静止画のキャプチャーが可能なほか、録画した動画や音声の編集を行う事も可能だ。
このソフト1つあれば、パソコンの操作やアプリの使用方法の解説動画を作成したり、ゲームプレイの録画、YouTube、ニコニコ動画等の動画サイトの録画やWEB生配信の録画まで様々な事に活用する事が可能だ。
選べる2つのラインナップ
本製品には、「B’s 動画レコーダー 6」に、DVDビデオディスク作成ソフト「B’s DVDビデオ 4」を付け加えた上位版の「B’s 動画レコーダー 6+DVDビデオ」も同時に販売されている。
B’s 動画レコーダー 6+DVDビデオを購入すれば、録画したファイルや手持ちの動画をDVDにして、DVDプレーヤーで楽しめるようになる。
それぞれの標準販売価格は以下の通りだ。
B’s 動画レコーダー 6 | B’s 動画レコーダー 6+DVDビデオ | |
---|---|---|
標準価格(税抜) | 3,900円 | 4,900円 |
「B’s 動画レコーダー 6+DVDビデオ」のパッケージ版は、Amaozn等でも購入する事が可能だ。
使い方を簡単に紹介
アプリ画面
B’s 動画レコーダー 6を起動すると以下の画面が表示される。
非常にシンプルなユーザーインターエースとなっており、誰でも迷うことなく簡単に操作できるようになっている。
出来ることは大きく分けて7種類
B’s 動画レコーダー 6は、大きく分けて以下の7つの機能を利用する事が出来る。
- 録画する
- 録音する
- 静止画を撮る
- 動画編集
- 動画結合
- 音声編集
- 音声抽出
B’s 動画レコーダー 6のアプリ画面にそれぞれの機能のボタンが用意されているので、利用したいボタンを押すだけでOK。
PC画面を録画する
アプリ画面の「録画する」ボタンから、PC画面を録画する事が可能だ。
録画を開始する前に、設定画面から音声の入力デバイスを適切に設定しておこう。PCで再生される音も一緒に録音する場合は、スピーカー/ヘッドフォンを、自分の声を録音したい場合は、マイク配列等、自身のPC環境に合わせて設定する。
B’s 動画レコーダー 6の起動画面から、録画するボタンを押すと以下の範囲指定方法を選択する画面が表示されるので、好みの指定方法を選択しよう。
使い方の例として気象庁のHPで公開されている気象衛星の雲画像の推移を録画してみた。
録画範囲の指定画面で「任意の範囲」ボタンを押すと、マウスカーソルが緑色のスナイパーライフルの照準のようなものに変わるので、録画したい領域の左上にもっていく。
次にカーソルをクリックしながら録画領域の右下までカーソルをドラッグする。
すると、選択した領域が赤枠で表示され、録画ボタンのウィンドウと、座標、幅、高さ情報のウィンドウが表示される。
録画領域を修正したい場合は、座標ウィンドウで微調整し録画ボタンをクリックする。
「録画範囲の幅と高さが適切ではないため、自動調整を行いますがよろしいですか?」と表示されたら「はい」をクリックしておこう。
5秒後(設定で変更可能)に録画が自動で開始される。
画面の右下には、録画時間、一時停止ボタン、停止ボタンを搭載したコントロールが表示されるので、録画を終了する時は停止ボタンをクリックする。
録画を停止すると録画ファイルの出力が始まり、完了すると以下のダイアログが表示される。
保存フォルダを開くと、以下の通り録画した動画がmp4ファイルで出力されていた。
アプリ設定画面にある「H.265/HEVCで録画する」にチェックを入れれば、データ量を約50%程度縮小した動画を出力する事も可能だ。
ただし、H.265/HEVCで出力すると、再生には対応する再生ソフトが必要になったり、Windows7/8.1では、B’s 動画レコーダー 6によるH.265の動画編集ができないといった制約があるので注意が必要だ。
また、Windows 10においても、コーデックのインストールが必要になるので注意しよう。
出力ファイルをダブルクリックすると以下のように録画した動画を再生することができた。
こんな感じで、PC画面内の好きな場所を録画する事が可能だ。
録音する
アプリの「録音する」ボタンからは、音声のみの録音を行うことが可能だ。
PCで再生中の音を録音したり、自分の声を録音する事が出来る。
録音ボタンをクリックする前に、設定画面でどのデバイスソースから録音するのか設定しておこう。
「録音する」ボタンを押すと、以下のコントロール画面が表示されるので、あとは「録音」ボタンを押すだけだ。
静止画を撮る
「静止画を撮る」ボタンをクリックすると、領域指定カーソルが表示されるので、PC画面の任意の領域をドラッグして指定すれば、その領域を静止画としてキャプチャーする事ができる。
動画編集
「動画編集」機能では、B’s 動画レコーダー 6で録画した動画のカット編集を行うことが可能だ。
アプリ画面で「動画編集」ボタンをクリックすると、録画したファイルを選択するダイアログが表示される。
以下は、先ほど録画したファイルを選択した時の動画編集画面だ。
この画面では、タイムラインカーソルと「カット」ボタンを駆使して、動画の中から不必要な個所を指定していく。
シーン検出ボタンをクリックすると、動画の中で大きくシーンが変更されている箇所を教えてくれるので、カット場所を発見するのに非常に便利だ。
カットしたい場所を指定すると、その部分のタイムラインが赤く表示される。すべて指定したら「書き出し」ボタンで動画を書き出して編集完了となる。
めちゃくちゃ簡単にカット編集が出来てしまう。
また、この動画編集画面内にある「静止画を撮る」ボタンをクリックする事で、指定のタイムラインにおける静止画を保存することが出来る。動画の中から特定の1ショットを簡単に切り抜くことができて非常に便利。
動画を結合
「動画を結合」機能では、複数の動画を1つの動画ファイルに結合する事が出来る。
画面内に、「※本製品で録画、編集したファイルのみ対応しています」との注意書きがあるが、手持ちの2つの動画で結合機能を試してみた所、問題なく結合することが出来た。
まぁ、動画形式には色々あるため、B’s 動画レコーダー 6以外で撮影された動画がうまく結合できなくても責任は取れないよという事だろう。
なので、基本はB’s 動画レコーダー 6で録画した動画同士のみの結合に利用したほうがいいだろう。
音声編集
音声編集機能では、録音した音声ファイルのカット編集を行うことができる。
カット編集したい音声ファイルを選択すると以下の画面が表示される。
カットしたい箇所を指定し、「書き出し」ボタンをクリックするだけで、不要な個所をカットした音声ファイルが保存フォルダに出力される。
音声抽出
音声抽出機能は、録画機能を使って録画した動画ファイルから音声データのみを抽出する機能だ。
「追加」ボタンから録画ファイルを選択し、抽出後の音声ファイル形式を指定して「開始」ボタンをクリックすれば、サクッと音声データだけを取り出して保存しくれる。
使ってみた感想・評価
良かった点・おすすめな点
めちゃくちゃ簡単に使える
このアプリのいいところは、とにかく操作が簡単という事につきる。
ユーザーインターフェースが非常に簡略な設計になっているので、誰でも迷わず操作する事ができるのがグッド。
難しいことは何も考える必要がない。
設定画面も各機能毎にタブ化されていてわかりやすいし、ほとんどデフォルト設定のままで問題ないのでPCに不慣れな人でも特に苦労することなくPC画面の録画を行えるはずだ。
万が一わからないことがあっても、アプリからオンラインマニュアルにアクセスできるのでサクッと使い方を調べることが可能だ。
画面録画だけでなく、録画した動画のカット編集や音声のみの録音・編集など一通り必要な機能がそろっているので、これ一つあれば多くの事に活用する事が出来るだろう。
マルチモニター環境のサブ画面も録画可能
マルチモニターに対応しているので、メイン画面でもサブ画面でもどちらでも好きな画面を録画する事ができて便利。
マルチモニター環境であれば、サブ画面で録画しながらメイン画面でいろいろな作業が可能になるので、マルチモニターに対応しているのは非常に便利だ。
4K解像度でも録画できるが高性能なPCが必要
B’s 動画レコーダー 6は4K解像度の録画にも対応している。
試しに、以下の4KモニターをノートPCに接続して、4Kモニター画面を丸ごと録画してみた。
録画した動画を見てみたら・・・・・動画がなめらかじゃない・・・
カクカクした動画になってしまっている。
設定で画質を低に設定すると、多少はましになるがそれでもやはりかくついた動画になる。
私は以下のノートPCを使用しているが、このレベルのノートPCでは、連続性のある画面を4K解像度で録画するには少々厳しいようである。
やはり4K解像度でPC画面をなめらかに録画するには、それなりの高性能なCPUやビデオカード、大容量メモリを積んだマシンが求められてしまうので注意が必要だ。
いまいちな点
4K録画は拡大縮小設定に注意が必要
Windows10のディスプレイ設定には、「拡大縮小とレイアウト」という設定項目があるのだが、ここの「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」で150%以上を設定していると、私の環境では4KディスプレイのPC画面の録画ができなかった。
マルチモニターで4Kディスプレイの録画を試してみた時に、最初録画できなかったのでいろいろ設定を変えてみたところ、この設定が原因だった。
このことは製品のマニュアルにもどこにも書いてないので、そういう制約があるのであればちゃんと書いておいてほしい所だ。
ちなみに、メイン画面のほうは、150%以上に設定していても問題なく録画できた。
バックグラウンド録画は使い物にならない
B’s 動画レコーダー 6には、録画対象のウィンドウを最小化したまま録画できる「バックグラウンド録画」という機能が搭載されている。
バックグラウンド録画を利用すると、作業を行いながら同時に録画が可能になるので一見便利そうなのだが、使い勝手が悪いうえにそもそもうまく録画する事ができなかった。
バックグラウンド録画は、Microsoft Edge/Internet Explorer/Google Chromeに対応しているのだが、ためしにMicrosoft Edgeを使用して、動画サイトを録画してみた所、なぜか画面が拡大表示された状態で録画されており動画プレイヤーが見切れてしまっていた。
それに全画面で録画した場合は、処理が間に合わないといって停止してしまったり、録画開始した時点でウィンドウが自動的に閉じてしまうため、動画をあらかじめ再生した状態で録画を始めないといけなかったりで正直正しく録画できていたとしても使い勝手が悪すぎる。
そもそも正しく録画できていないので使い物にならなかった。
マウスカーソルの操作アニメーションがないのが残念
パソコンやソフトウェアの操作解説動画を作る場合、マウスを目立たせる機能やマウスをクリックした時の動作がわかるようにアニメーション効果機能等があると便利なのだが、B’s 動画レコーダー 6ではマウスカーソルをそのまま映す機能しかついていない。
その機能さえあったら個人的には大満足なのだが、ないのが非常に残念だ。
なので、より高度なわかりやすい操作解説動画を作りたい場合は、他のソフトウェアを使ったほうが良いだろう。
こんな人におすすめ
B’s 動画レコーダー 6は以下のような人にお勧めだ。
- とりあえず簡単にさくっとPC画面の録画を行いたい
- パソコン、ソフトウェアの操作解説ビデオを作りたい人
- 音声セミナーやポッドキャスト配信用に自分の音声を録音したい人
- ブログ記事に使用するパソコン、ソフトウェアの操作解説画像を用意したい人
- 動画サイトの動画等を録画したい人
- WEBライブ配信を録画したい人
- 日本製のソフトがいい人
- あまりPCに詳しくない人
- 使い方で困ったときにサポートが欲しい人
最後に
画面録画ソフトには、結構高度な機能を搭載したフリーソフトウェアもあったりする。ただし、使い方が複雑だったりサポートがない等PCに不慣れな人だと使いこなせない可能性もある。
B’s 動画レコーダー 6は、誰でも簡単に使えるUIを採用しているので、とにかく簡単にPC画面を録画したいといった人は購入を検討してみるといいだろう。
画面録画ソフトは、画面上に流れる動画を丸ごと録画できてしまうので、一歩間違えば動画サイトの規約違反や著作権法違反に該当してしまうような事も出来てしまう。
そこは、法令順守の上適切に使用する用にしてほしい。
B’s 動画レコーダー 6
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