先日、自宅LANでファイルサーバーとして使用していた格安サーバー機「HP ProLiant ML115G5」が故障してしまったことを紹介した。

この故障を機会に、自宅のファイルサーバーをNAS(ネットワークハードディスク)で運用することを決断。
バッファローのNASでRAID1搭載 2TBモデルの「LinkStation LS220D0202C」を購入したのだが、個人的には大満足だった。使用感等レビューしておく。

開封の儀
早速開封してみよう。

箱を開けると、上部にACアダプターとLANケーブルが入っている。

上部を取り除くと、本体がこんな感じで入っていた。

中身を全部取り出したのが以下の写真。内容物は、NAS本体、ACアダプタ、LANケーブル、説明書類となっている。

第一印象は意外と小さいなーという感じ。コンパクトにまとまっていて設置スペースはそれほど必要ない。
単なるブラックボディではなく、前面上部に赤色のアクセントがついていているのでなんとなくオシャレに感じる。

以下は正面から見た写真だ。真ん中少し下の右側に電源ランプ等が見える。

以下は裏面の写真。USBコネクタが一つついていてバッファローのUSBハードディスクを増設できるようになっている。

以下は前面の蓋を外した写真。2つのハードディスクがコンパクトに収まっているこちがわかる。

使ってみてよかった点
導入が超簡単
わかりやすい接続ガイドが添付されていて導入はすごく簡単だった。
そもそも接続自体は非常に簡単で、ルーターに接続して電源をONにするだけ。
あとは、PCに専用のソフトウェアをインストールすれば完了。
デフォルトでアクセス制限のかかっていないshareフォルダが用意されているので、特に設定をしなくてもすぐに共有フォルダにアクセスすることができる。
初めてNASを使う方でも簡単に利用することができるようになっている。
もちろん、細かなアクセス制限の設定を行うことも可能なので、その場合は、オンラインマニュアルを参照しながら設定しよう。
スマートフォンからも設定可能
「SmartPhone Navigator」というアプリを使用して、iOS(iPhone、iPad)やAndroidスマートフォン、タブレットからNASの設定を行うことがでできる。
スマホやタブレットだけで簡単に初期セットアップできるようになっているので、パソコンを持っていない方でも問題なく使えるようになっている。
ウェブブラウザからNASのIPアドレスに接続して設定を行うことができるので、IPアドレスがわかっている状態であれば、アプリを使わなくてもNASの設定を行うことが可能だ。
安心のRAID1対応でデータを強力に保護
リンクステーションLS220D0202Cは、2つのハードディスクを内蔵しており、RAID1(ミラーリング)に対応している。
RAID1は、内蔵している2つのドライブに同一内容のデータを保存するモードで、1つのハードディスクが故障してももう1つのハードディスクからデータを復旧することができる。
データが別ドライブに二重化されるので、データ保護に非常に優れているが、実際に利用できるハードディスク容量は1台分の容量しか使えなくなるというデメリットがある。
私はSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)のファイルサーバーとして利用するので、データが消失してしまう事は絶対にあってはならない。
そのため、このRAID1がどうしても必要だ。
動画を大量に扱うような使い方はしないので、この2TBモデル(RAID1だと1TBしか利用できない)で今のところは十分だ。
テレビの録画データや動画を大量に保存する用途で使うならば、4.0TB、6.0TB、8.0TBモデルが発売されているので大容量モデルを選択した方がいいだろう。
細かなアクセス制限ができる
NASとしては当然の機能かもしれないが、共有フォルダのあくえっす権限を細かく設定できるので、セキュリティを考慮した柔軟な運用を行うことができる。
特定のフォルダをDLNA配信できる
DLNAサーバー機能がついており、共有フォルダに保存した動画・写真・音楽をDLNAクライアント搭載のテレビやその他機器で視聴することができる。
BUFFALO無線LAN親機の「WXR-1750DHP2」についているDLNAサーバー機能と違って、特定の共有フォルダのみをDLNA配信可能なフォルダとして設定できるので、非常に便利だ。

地デジ録画がPCで見れる
BUFFALOリンクステーションLS220D0202CはTDCP-IPサーバーとして機能することができる。
つまり、このNASに地上デジタル放送の録画番組を録画・ダビング(ムーブ)しておけば、DTCP-IP対応レコーダーでブルーレイやDVDに書き出したり、DTCP-IP対応テレビで再生することができるのだ。
私の自宅の場合、リビングにテレビがあるのだが、私自身テレビはほとんど見ないので自室にテレビは置いていない。
そのため、たまに見たい番組や映画があった時に録画した場合、番組をリビングで見る必要があった。
でも、このNASと「PC TV Plus」というPC用アプリを利用すれば、PC上で録画番組を見ることができてしまう。ノートPCにこのアプリを使用すれば、宅内のどこからでも録画したテレビ番組を見れるのでものすごく便利だ。
私は最初、PC用のファイルサーバーとして利用している場合、テレビ番組の録画データは記録できないのだろうと勘違いしていた。
購入してから、PC用ファイルサーバーとテレビ録画の記録を併用できると知ったのだが、こんな便利に使えるならもっと早く購入しておけばよかったと今更ながら後悔してしまった。
ものすごく静か&熱を帯びない
動作音がほとんどせず、ものすごく静かなのがうれしい。
24時間つけっぱなしでもまったく気にならない。
また、長く稼働させてもケースはぜんぜん熱くならず放熱はしっかりしている。
外付けUSBハードディスクが1台増設可能
マニュアルには、BUFFALO製の外付けハードディスクを使用できるとあったので、てっきりベンダーIDで制限してるのかと思っていたのだが、以前紹介した「玄人志向 3.5型SATA対応ハードディスクケース GW3.5AA-SUP/MB」を試しに接続してみたところ見事に認識してくれた。
そういや玄人志向は、実質メルコグループ(バッファロー)のブランドだったよね確か。

その他の他社製ハードディスクが利用できるのかどうかは実際に試していないので不明だ。
でもマニュアルをよく見ると他社製はダメとは書いてないので、おそらくベンダーIDで縛ったりはしていないと思う。
ただし、バッファローが公式に発表している製品以外は動作保証されないのでその辺は注意が必要だ。
私としては、たまたま最近購入したハードディスクケースを認識してくれて、無理なのかなーとあきらめていただけにすごく感動した。
自社製のハードディスクを売りたいのはわかるが、マニュアルでバッファロー製しかダメだと誤解するような表記は避けてもらいたいところだ。
せめて、他社製のハードディスクの動作は保証しない程度のことは書いておいてほしい。
外付けハードディスクでNTFSフォーマットが使用できるので、定期的にこの外付けHDDにNASから重要データを差分バックアップするように設定しておけば、NAS故障時のデータの救出がものすごく簡単にできるようになる。
2年以上利用しているがハードディスクにトラブルはなし
2020年6月5日現在、すでに利用を開始してから2年以上たつが、NAS自体はまったくトラブルなく運用出来ている。
残念な点
いつのころからかiPhone8にインストールした公式アプリの「SmartPhone Navigator」にNASが表示されなくなった。
このアプリは、NASのIPを引っ張ってくるだけのアプリなので、使えなくてもまったく支障はないのだが、こんな単純なアプリを更新もせずに放置し続けてるのはいただけない。
個人的にBuffaloが出しているスマホアプリについては今後一切何も期待しないことにしている。
まとめ
私の場合、NAS自体初めての導入だったが、本当にもっと早く導入しておけばよかったと心底思った。購入して大満足。
わざわざサーバー機でファイルサーバーを構築するよりはるかに簡単手軽に運用できる。
特にデーターの消失は絶対に避けなければならないSOHOのファイルサーバー用途として最適だ。
まだ導入していないSOHO業者、個人事業者は絶対に利用した方がいいと思う。
他にも、個人ユースであれば、個人データのバックアップやテレビ録画用途、音楽、動画、写真の保管&メディアサーバーとして非常に便利に使える。
まだ機能を試してはいないが、外出先から接続することも可能なので、クラウドサーバーとして利用することもできる。
BUFFALO製NAS「LS220DCシリーズ」はまさに万人におすすめできるので、まだ導入していない方は一度検討してみるとよいだろう。
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