私は昔から自作のデスクトップPCをメインPCとして使用している。
今使用しているPCケースは拡張性があまり高くはなく、グラフィックボードを搭載すると内部が非常に窮屈な状態なので、PCケースだけ買い替えることにした。
今までやっすいPCケースしか使用したことがなかったのだが、今回初めて高額のPCケース「Fractal Design Define R5 ATX 黒(FD-CA-DEF-R5-BK)」を購入してみた。
Fractal Design Define R5 Black Pearl PCケース CS4987 FD-CA-DEF-R5-BK
Fractal Design Define R5は、非常に細部にわたる詳しいレビューがすでに他サイトで紹介されているので、当サイトでは使い勝手・使用感などを簡単に紹介したい。
PCケース Fractal Design Define R5とは?
Fractal Design Define R5は、スウェーデンのヨーテボリ(Gothenburg)に本社を置くフラクタルデザイン社が販売しているPCケースだ。
Define R5は、ケース全面上部に電源ボタンやコネクタを集約したスタイリッシュなフロントデザインを採用し、高い静音性と拡張性を備えたミドルタワー型PCケースとなっている。
HDDを最大8台、SSDなら最大10台まで搭載可能。
フロントとバッグに、低騒音の140mmファン「Dynamic GP14」を1基ずつ搭載している。
ケース内のドライブケージは全て取り外し可能で、搭載するマザーボードやグラフィックカードに応じて最適なドライブレイアウトを構築することが可能だ。
自作PCユーザーから高評価を受けるDefineシリーズは、新しいモデルが随時投入され続けており、2020年7月21日現在、「Define 7」が最新モデルとなる。
商品仕様
フロントインターフェース | ・USB 3.0×2 ・USB 2.0×2 ・マイク×1 ・ヘッドホン×1 ・電源ボタン(青色LED付) ・ハードディスクランプ(青色LED) ・リセットボタン | |
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ドライブベイ | ・5インチ x 2 ・3.5インチ(2.5インチ収容可能) x 8 ・2.5インチ x 2 | |
拡張スロット数 | 7 | |
換気システム | 合計ファンマウント数 | 9 |
付属ファン | ・フロント:140mmファン(Fractal Design Dynamic GP-14, 1,000RPM) x 1 ・リア:140mmファン(Fractal Design Dynamic GP-14, 1,000RPM) x 1 | |
フロントファン | 120/140mm x 2 | |
トップファン | 120/140 mm x 3 | |
リアファン | 120/140 mm x 1 | |
ボトムファン | 120/140 mm x 2 | |
サイドファン | 120/140 mm x 1 | |
防塵フィルター | フロントファン、ボトムファン | |
配線 | 配線用グロメット | 〇 |
配線用ベルクロストラップ | 〇 | |
マザーボード裏スペース | 20~35 mm | |
パネル | フロントドア | 開閉方向を変更可能 |
左サイドパネル | ・工業用防音鋼を使用 ・セキュアマウント&素早いアクセスが可能なクイック開放システム | |
右サイドパネル | ・工業用防音鋼を使用 ・つまみねじ | |
カラーバリエーション | ・ブラック ・チタン ・ホワイト | |
互換性 | 対応マザーボード規格 | ・ATX ・Micro ATX ・Mini ITX |
電源ユニットタイプ | ATX | |
電源ユニット最大長 | ・120/140 mmボトムファン搭載時:190/170 mm ・ボトムファンを使用しない場合:300mm | |
ビデオカード最大長 | ・トップHDDケージ使用時:310 mm ・トップHDDケージ取り外し時:440 mm | |
CPUクーラー(高さ) | 180mm | |
フロントラジエーター | ・360、280、240、140、120mm | |
トップラジエーター | 420, 360, 280, 240, 140、120 mm | |
リアラジエーター | 120 or 140mm | |
ボトムラジエーター | 120 or 240 mm ※電源ユニット長が最大165mmに制限される | |
寸法等 | ケース寸法(WxHxD) | 232 x 451 x 521 mm |
ケース寸法(足/突起/ネジを含む) | 232 x 462 x 531 mm | |
重量 | 10.7 kg | |
パッケージ寸法(WxHxD) | 327 x 615 x 540 mm | |
パッケージ重量 | 12.5 kg | |
その他 | 内容物 | ・Define R5 PCケース ・ユーザーマニュアル ・ネジ類の入った箱 |
EAN | 7350041082583 | |
UPC | 817301012584 | |
プロダクトコード | Black:FD-CA-DEF-R5-BK Blackout:FD-CA-DEF-R5-BKO Titanium:FD-CA-DEF-R5-TI White:FD-CA-DEF-R5-WT | |
発売時期 | 2014年12月19日 |
開封の儀
箱はこんな感じ。結構でかい。
FractalDesign Define R5 ATXケース本体。
DEFINE R5 ユーザーガイド。
サポート先の情報が書かれている赤い紙切れ一枚。
あと、ケース内部のディスクスロット部分にネジ類が入った箱が入っている。
取り出すとこんな感じ。
箱の後ろに、入っているネジの種類と数が掲載されているので、全部そろっているかどうか確認しよう。
箱の中身はこんな感じ。
内容物は以上だ。
Fractal Design Define R5の外観および内部
Fractal Design Define R5 ATX PCケースの外観と内部を一通り掲載しておく。
以下は、ケース右側面の写真。
以下は、ケース左側面の写真。
ケース背面の写真。
ケース上面の写真。
ケース正面はこんな感じ。写真撮り忘れていたため組み立て設置後に撮影。
ケース下面の写真。
ケースの足の部分のアップ写真。
サイドパネルを外した状態の右側面。
サイドパネルを外した状態の左側面。
組み立ててみた感想
これまで使用したPCケースの中で最も組み立てやすかった
早速、これまで使っていたPCケースから全てのパーツを外して、このFractal Design Define R5のケースに取り付けてみた。
今回装着したパーツは以下の通り。
- マザーボード:ASRock Z77 Pro4-M(Micro ATX)
- PC電源:SilverStone Strider Plus 750w SST-ST75F-P
- グラフィックカード:ELSA GEFORCE GTX 780
- ハードディスク3台
- DVDスーパーマルチドライブ
マザーボードとPC電源は2012年12月(2020年7月現在からすると約7年半前)に購入したものだ。
非常に古いものを使用しているが、今でも快適に使用できているので、交換する必要性を全く感じない。
取り付け後はこんな感じ。
グラフィックカードの長さは、26.7cmだが、余裕で搭載できた。
これまで使っていたPCケースは、グラボのせいできつきつの状態だったが、このケースに変えて内部スペースが広々になったので、メンテナンスが非常にしやすくなった。
ケーブルをマザーボード背面側のスペースに這わせられるので、表側を非常にすっきりとさせることができ大満足だ。
マザーボード背面側はこんな感じ。ケーブルの取り回しも非常にやりやすかった。
質実剛健なシンプルデザインがいい
開閉式のフロントドアを搭載し、ケース前面が完全なフラットデザインになっており、シンプルでインテリア性の高いどっしりとした外観になっている。
まさに質実剛健といったイメージがぴったり。
私は何事においてもシンプルなものが好きなので、このデザインは個人的には非常にお気に入り。
フロント開閉ドアは、蝶番を付け替えるだけで開閉方向を変更できるようになっているため、設置場所によって最適な方向に開閉を行うことができ、使い勝手が非常に良い。
静音性もまずまず
Fractal Design Define R5は、防音性に優れた高密度吸音素材をケース全体に採用しているため、静音性が非常に高いPCケースとなっている。
組み立て後、動かして数日たつが、ケース自体のびびり音などは一切していない。
標準で搭載している2基のDynamic GP14 140mmファンも一応低騒音設計なので、ケース内から発生する騒音は比較的抑えられている。
ただし、ある程度のファン音は聞こえてくるので過剰な期待はしない方がいいだろう。
それでも、私が使用している安物PCケースを使用したサブPCから出てくる音よりは、はるかにましな稼働音だ。
静音性をより突き詰めたいのであれば、価格は高いが静音性の高いファンとして定評のある「Noctua NF-A14-PWM」等のPCファンに付け替えることを検討してみよう。
拡張性は申し分なし
まず、ドライブベイの数は、5インチ x 2、3.5/2.5共用 x 8、2.5 x 2あるので、十分すぎるほど拡張性が高い。
3.5/2.5共用シャドウベイは、上段、下段にわかれていてそれぞれ取り外し可能。上段には5段、下段には3段のトレイが備わっている。
全てのドライブベイが取り外し可能で、シャドウベイの設置位置も変更できるため、自由度の高いドライブレイアウトが可能になっている。
ドライブベイに干渉するほどの大きなグラフィックカードを搭載する場合でも、干渉する位置にあるドライブベイを取り外せば、問題なく取り付けることができる。
私は、今のところ利用予定はないが、水冷クーラーも設置できるため、水冷PCを作りたい方にも最適だ。
あとは、ファンマウント数が9つもあり、ファンの搭載位置を自分好みに調整することができいるのもうれしいところ。
メンテナンス性が非常に高い
ケース前面と下部の吸気口に防塵フィルターが設置されているので、ケース内部を埃のない状態で運用することが可能。
防塵フィルタは、ケース全面から工具なしで簡単に取り外すことができ、水洗いができるので、メンテナンスを簡単に行うことができる。
フロントトップのI/Oポートと電源ボタンが使いやすい
Fractal Design Define R5のフロントI/Oや電源ボタン、リセットボタンはフロントトップに全て集約されている。
フロントトップにI/Oポートがあると、USB機器の接続もしやすく非常に使い勝手がいい。電源ボタンも押しやすくて非常に便利。
直近まで使っていたパソコンケースは、フロントI/Oがフロンとボトムにあったのでめちゃくちゃ使いずらかったのだが、Fractal Design Define R5に変えて利便性がめちゃくちゃ向上した。
ファンコントローラ付!回転数を3段階で変更可能
Fractal Design Define R5には、標準でファンコントローラーが付いている。
冷却ファンをファンコントローラーに接続すれば、フロントパネル左上にあるスライド式スイッチを使って回転数を3段階で調節できるようになる。
現在、ケースに付属の2つのファンをこのファンコントローラーに接続して運用しているが、問題なく動いてくれている。
自分でファンの回転数を調節したい人は、付属のファンコントローラを使用してみるといいだろう。
総評
私は、これまで安物のPCケースしか使ってこなかったので、それと比べるとFractal Design Define R5は、静音性、拡張性、デザイン性、メンテナンス性、使い勝手、ケーブルマネジメント等々あらゆる面で優れている。
落ち着いたデザインなので万人にお勧めできるPCケースだ。
非常に大満足なので、かなり長く使うことになりそうだ。
最後に
Fractal Design Define R5は、PCケースとして非常にバランスが取れた製品だと思う。
Define R6やDefine 7は価格が高くて手が出せないという人は、型落ちで値段が10000円弱まで下がっている「Define R5」の購入がお勧めだ。
すでに生産終了モデルのため、在庫限りでいずれ市場から消えるので、興味がある方は在庫がなくなってしまう前に手に入れておこう。
Fractal Design Define R5 Black Pearl PCケース CS4987 FD-CA-DEF-R5-BK
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