ソースネクストが販売しているWindows用画面キャプチャソフトウェア「スグレモ 撮画ツール 6」を購入してみた。
「スグレモ 撮画ツール 6」は、「スグレモ 撮画ツール 5」を約5年ぶりにバージョンアップした製品となり、6つの新機能を新たに搭載し前バージョンよりもさらに便利になっている。
実際に使ってみたところ、キャプチャー機能がすさまじく強力でめちゃくちゃ便利だった。
この記事では、「スグレモ 撮画ツール 6」の良い点、悪い点含めてどのようなソフトなのかを紹介したい。
スグレモ 撮画ツール 6ってどんなソフト?
「スグレモ 撮画ツール 6」は、ソースネクストが販売しているWindowsPC用の画面キャプシャー(スクリーンショットの撮影)を行うためのソフトウェアだ。
7種類のキャプチャ方法に対応しており、デスクトップ全体やアクティブなウィンドウ、指定領域等のスクリーンショットを簡単かつ効率よく撮ることが出来る。
対応OSは、Windows® 10 (32ビット/64ビット版)/Windows® 8.1(32ビット/64ビット版)となっている。
「スグレモ 撮画ツール 6」があれば、ソフトやWEBサービスのマニュアル作成、各種レポートの作成、ブログで各種操作説明記事を作成する際等に大きく役に立ってくれる。
実際のキャプチャー操作の流れ
「スグレモ 撮画ツール 6」を使ってスクリーンキャプチャーを行う流れをいかに紹介する。
メイン画面から操作する場合
- キャプチャーモードを選択する
- キャプチャーボタンをクリックする
通知領域内のアイコンから操作する場合
Windows右下の通知領域内、隠れているインジゲーターを表示で表示されるアイコン群の中から「スグレモ 撮画ツール 6」のアイコンを右クリックする。
すると、以下のようにメニューが表示されるので使用したい「キャプチャーモード」をクリックする。
※以下、「画面全体を保存」を使用してキャプチャーした場合の手順を紹介。
すると、以下のように確認画面が表示される。
以下が、確認画面。キャプチャーされる領域を確認し、問題がなければ「キャプチャ」ボタンをクリックする。
キャプチャーモードによっては、このウィンドウのX座標、Y座標、幅、高さの数値を変更することが可能だ。
また、設定画面で「キャプチャ前に確認する」をオフにすることで、この確認画面は表示されずに、すぐにキャプチャーされることになる。
キャプチャーが完了すると、自動でファイルとして保存され、メイン画面に表示される。
メイン画面の下部には、これまでキャプチャーしたファイルの一覧がサムネイルとして表示される。
以上が、「スグレモ 撮画ツール 6」を使った基本的なスクリーンキャプチャーの手順となる。
スグレモ 撮画ツール 6の使い勝手を検証!
7種類のキャプチャ方法でスクリーンキャプチャーが自由自在
スグレモ 撮画ツール 6では、「デスクトップ画面全体」、「アクティブウィンドウ」、「選択ウィンドウ」、「矩形領域」、「楕円領域」、「フリーハンド」の6種類のキャプチャー方法に加えて、Google Chromeアドオン拡張機能を利用した「webページ全体」の合計7種類のキャプチャー方法が用意されている。
画面全体を保存
デスクトップ画面全部をキャプチャーするモード。
以下のようにデスクトップ全体をキャプチャーすることができる。
以下は、「画面全体を保存」モードで撮影した直後のスグレモ 撮画ツール 6の画面。
アクティブウィンドウを保存
現在選択しているウィンドウをキャプチャするモード。
以下は、「アクティブウィンドウを保存」モードで撮影した直後のスグレモ 撮画ツール 6の画面。
選択ウィンドウを保存
選択ウィンドウを保存では、マウスカーソルをウィンドウ上に移動することで、ウィンドウ上に白枠が表示される。
キャプチャーしたいウィンドウ上でクリックすればキャプチャー領域が確定して赤枠表示になる。「キャプチャー」ボタンを押せばその領域がキャプチャーされる。
ウィンドウ内の一部分を指定することもできる。
注意点としては、上の画像のように目的のウィンドウが後ろに隠れているような場合は、そのウィンドウをもう一度クリックして最前面に表示させてからキャプチャーボタンを押さないと、対象ウィンドウを全てキャプターできない。
以下は、「選択ウィンドウを保存」モードで撮影した直後のスグレモ 撮画ツール 6の画面。
矩形領域を保存
矩形領域を保存では、マウスをドラッグして矩形領域を設定、その領域内をキャプチャーすることが可能だ。
以下は、「矩形領域を保存」モードで撮影した直後のスグレモ 撮画ツール 6の画面。
楕円領域を保存
矩形領域を保存では、マウスでドラッグして楕円領域を設定し、その領域内をキャプチャーすることが可能だ。
以下は、「矩形領域を保存」モードで撮影した直後のスグレモ 撮画ツール 6の画面。
フリーハンドを保存
フリーハンドを保存は、マウスで自由に軌跡を描いてその範囲内をキャプチャーする方法だ。
自由な形でキャプチャーできるが、きれいな形状にするのは結構難しい。
以下は、「フリーハンドで保存」モードで撮影した直後のスグレモ 撮画ツール 6の画面。
前回の範囲で再キャプチャ
前回撮影したキャプチャ領域を使って、再度同じ領域をキャプチャーすることができる。
同じ領域を何度も撮影するときにこの機能は非常に便利。
webページの表示領域/ページ全体をキャプチャ
「スグレモ 撮画ツール 6」のGoogle Chromeの拡張機能をインストールすることで、以下のようにGoogle Chromeブラウザ上にキャプチャー用のボタンを追加することができる。
このボタンを使ってWEBページの表示領域や、ページ全体をキャプチャすることが可能だ。キャプチャーした画像は、「スグレモ 撮画ツール 6」で設定している保存先フォルダーに保存される。
今回、販売元のソースネクストのWEBサイトトップページをキャプターしてみた。
以下は、表示領域のキャプチャー。
以下はページ全体のキャプチャー。
スクロールしないと全体を表示できない長いWEBサイトでも、このように簡単にページ全体をキャプチャーすることができて非常に便利だ。
広告や不要なコンテンツが消せる(Google Chrome)NEW
上述のGoogle Chromeの拡張機能を使用したウェブページのキャプチャーだが、「スグレモ 撮画ツール 6」では、なんと広告などを削除する機能が追加されている。
これにより、キャプチャーの際に不要な広告をウェブページから削除した状態でキャプチャーすることができてしまうのだ。
例えば、以下はYahoo!JAPANのトップページだ。右上に広告が表示されている。
この広告を、スグレモの拡張機能を使って広告を消してみたい。スグレモの拡張機能アイコンから「広告を選択して削除」をクリック。
マウスカーソルを消したい広告の上に持っていくと、その部分のみが明るく表示されるので広告をクリックする。
すると、以下のように広告部分が削除された状態になる。この状態で拡張機能からキャプチャーを行おう。
すると、以下のように広告が削除された状態でキャプチャーを行うことができる。
今回1つの広告のみを削除したが、この機能のすごいのは消せるのは広告だけではないということだ。
例えば、サイドメニューのようなページを構成している各要素をクリックすることで、その要素も削除できてしまうのだ。
つまり、自分が本当にキャプチャーしたい要素だけを残してキャプチャーするなんてこともできてしまうのだ。
めちゃくちゃ便利すぎる。
なお、削除した要素は、ブラウザの更新ボタンを押すことで通常の表示に戻すことが可能だ。
メニューの撮影に便利なタイマー撮影機能
タイマー機能が搭載されているので、プルダウンメニューやポップアップメニューを表示させた状態で画面をキャプチャーすることが可能だ。
タイマー機能を利用するには、キャプチャーの際にタイマーボタンをONにした状態でキャプチャーを実行する。
すると、画面にキャプチャーが実行されるまでのカウントダウンが表示される。
カウントダウンが0になるまでに、画面上にプルダウンメニューやポップダウンメニューを出しておく。
すると、以下のようにメニューが表示された状態でキャプチャーすることができる。
なお、タイマーの秒数は設定画面にて2~120秒の間で設定することが可能だ。
さらに、回数指定(1~20回)も行えるので、指定秒毎に指定回数連続で撮影することもできるようになっている。
こんな機能は初めて見た!驚愕の撮り直し機能
「スグレモ 撮画ツール」の大きな特徴として、撮り直し機能が存在する。
正直こんな機能がついているスクリーンキャプチャーソフトは、個人的には見たことがなく、世界広しと言えども「スグレモ 撮画ツール」だけではないだろうか?
で、どんな機能なのかと言うと、一度キャプチャーを完了した後にやっぱりこのキャプチャー範囲は気に入らないとなった時、キャプチャーした瞬間の画面に戻って再度キャプチャーをやり直すことができてしまうのだ。
おそらく何を言っているのかよくわからないと思うので、もう少し詳しく説明しよう(笑)
例えば、以下のようにすでにキャプチャーが完了しているとする。この状態で右下にある「撮り直し」ボタンをクリックする。
すると、以下のように上の画像をキャプチャした時点のデスクトップ全体が画面に表示され、キャプチャー範囲を自由に変更できるようになる。
今回、キャプチャーする範囲をデスクトップ画面側に少し拡張してキャプチャーしてみた。
すると、以下のように取り直したキャプチャー画像が出来上がる。
スグレモの撮り直し機能は、利用者がキャプチャーを行った時点のデスクトップ全体をスグレモが自動でキャプチャーして内部的に保存しておくことで実現しているものと思われる。
一般的に、キャプチャー結果に満足できなければ、もう一回キャプチャー操作すれば事足りる事が多いので、正直こんな大げさな機能は必要だろうか?とも思ったが、動的に変化しているような画面をキャプチャーする場合は、取り直すのが非常に面倒な時があるので、これはこれで便利に使える時があるかもしれない。
ただし、撮り直し機能には以下の制限があるので、この点は注意する必要がある。
・キャプチャー画像に対して画像編集を行っていた場合、撮り直しを実行するとその編集内容は失われる。
・「スグレモ 撮画ツール」を完全に終了(常駐していない状態)させると、撮り直しはできなくなる。
ショートカットキーで簡単キャプチャ
各画面キャプチャー方法には、キーボードのCtrl+F7等のショートカットが割り当てられている。
「キャプチャー前の確認機能」をオフにしておけば、キーボードの操作だけでキャプチャーを実行することができる。
デフォルトでは、以下のショートカットキーが割り当てられているが設定で変更することも可能だ。
操作内容 | ショートカットキー |
---|---|
画面全体を保存 | Ctrl + F7 |
アクティブウィンドウを保存 | Ctrl + F8 |
選択ウィンドウを保存 | Ctrl + F9 |
矩形領域を保存 | Ctrl + F10 |
楕円領域を保存 | Ctrl + F11 |
フリーハンドを保存 | Ctrl + F12 |
前回と同じ領域を保存 | Ctrl + Alt + F10 |
よく使うキャプチャー方法のショートカットキーは覚えておくと作業が捗る。
自由度の高い連番ファイル名設定! PowerUp
「スグレモ 撮画ツール 6」では、キャプチャーすると自動でファイルに保存されるようになっており、保存の際、どういうファイル名で保存するのかを設定画面にて設定できる。
保存ファイル名は、【作成日 or 作成日時 or 番号 or なし】【任意の文字列】【作成日 or 作成日時 or 番号 or なし】を組み合わせて指定できるようになっており、命名の自由度はかなり高い。
選択肢にある作成日時はバージョン6で新たに追加されたようだ。
日付の表記方法や、番号の最小桁、開始番号も変更することが可能で、保存ファイルの種類は、PNG、JPG、BMPの3種類から選択することができる。
また、保存ファイル名の【任意の文字列】部分は、メイン画面からキャプチャーする際に変更できるようになっており、その時々において最適なファイル名で保存できるようになっている。
簡単な編集機能付き!モザイクと蛍光ペン機能が新たに追加!
「スグレモ 撮画ツール 6」には、キャプチャーした画像に対して編集する機能も付いている。
メイン画面でキャプチャーした画像を選択して画面右下にある「編集」ボタンを押すことで編集用のウィンドウが起動する。
編集ウィンドウでは、以下のように画像に対して簡単な編集を行うことが可能だ。
対応している編集機能は以下の通り。
- ペンツールを使ったマウスによる文字入れ、お絵描き
- 矢印を入れる
- 直線を入れる
- 矩形で囲む
- 角丸長方形で囲む
- 楕円で囲む
- テキストツールでキーボードから文字入力(フォント指定不可)
- 蛍光ペン機能 NEW
- モザイク処理 NEW
- 文字や線の色指定
- 線の太さを3段階で変更
Ver6で、蛍光ペン機能とモザイク処理が追加され、簡単な編集であれば「スグレモ 撮画ツール 6」だけで完結することも可能になった。
モザイク処理はキャプチャーの際非常によく使うので、モザイク処理が追加されたことは素直に喜ばしい。
このように、必要最小限の編集機能は搭載されているのだが、各ツールを使って編集行った時点でビットマップとして情報が保存されるらしく、編集を確定した後で文字や線のサイズや位置を変更することができない。
できるのは、数回元に戻せるくらい。
そのため、編集機能としては決して使い勝手が良いとは言えない。
少し凝った編集を行いたいなら別のアプリで行ったほうが良いだろう。
すかしが追加できる!NEW
「スグレモ 撮画ツール 6」で新たにすかしの追加が可能になっている。
設定画面にて「すかし」としてキャプチャー画像に合成したいロゴ画像やテキストをあらかじめ設定しておけば、すかしを付加したキャプチャー画像を作成してくれる。
画像を使う場合は、透過率などを調節することができる。
テキストを利用する場合は、フォントや色、フォントサイズを変更することが可能だ。
透かしの位置は、中央、上、下、左、右、左上、左下、右上、右下から選択できる。
上の画像の設定でキャプチャーすると以下の画像のようになる。
4Kディスプレイ対応の強化 UPDATE
「スグレモ撮画ツールVer.5」は、一応4Kディスプレイに対応していたようだが、解像度に合わせて画面が適切な大きさで表示されなかったようだ。
これは、スケーリングに非対応だったということなのか、Ver.5を使っていないのでよくわからないのだが、「スグレモ 撮画ツール 6」では、4Kディスプレイに表示してスケーリングを変えると適切にアプリの大きさが変更されるようになっている。
4Kディスプレイ上に「スグレモ 撮画ツール 6」を表示させて、スケールをかえてどのように表示されるのか試してみた。
以下は、4K解像度のスケール100%。
以下は、4K解像度のスケール200%。
以下は、4K解像度のスケール300%。
このように、スケールに応じて最適な画面表示になっている。4Kディスプレイを使用している人でも安心して「スグレモ 撮画ツール 6」を利用することができる。
マルチディスプレイ対応 NEW
「スグレモ撮画ツールVer.5」はマルチディスプレイのキャプチャーに対応していなかったが、Ver.6でマルチディスプレイのスクリーンキャプチャに対応した。
ノートPC(解像度1920×1080)を4Kモニター(解像度3840×2160、200%スケール)に接続しての「スグレモ 撮画ツール 6」の「画面全体を保存」でキャプチャーしてみたのが以下の画像。
このように、2画面同時にスクリーンショットを撮影することが可能だ。
スクリーンショットの範囲指定時の拡大鏡機能 NEW
「矩形領域を保存」などのキャプチャーでは、自分でスクリーンショットの範囲を指定するわけだが、その際にマウスカーソル付近が拡大表示される機能が搭載された。
これにより、ウィンドウの角や端からぴったり合わせて切り抜きたい場合等で、正確な範囲指定を行うことが可能だ。
クラウド保存先の拡充 PowerUP
バージョン5では、クラウド保存先にDropboxしか使えなかったが、バージョン6では、保存先に「OneDrive」と「iCloud」が追加され、クラウド保存がより便利になっている。
クラウド保存を利用するには、あらかじめPCに使用するクラウドのクライアントソフトをインストールしておく必要がある。
キャプチャーした画像をDropbox/OneDrive/iCloudに自動保存したい場合は、設定画面の「保存タブ」内にある「保存先」の所で、使用したいクラウドを選択すればよい。
その他
他にも以下の便利な機能が搭載されている。
- クリップボードへ自動保存
- キャプチャ画像の自動保存
- マウスポインタのキャプチャを行うかどうかの選択
- キャプチャー画像のサイズ変更
- 画像のメール送信
- キャプチャ前の確認・範囲調整(設定で無効にできる)
- 関連アプリケーションで開く
- ウィンドウ背景(デスクトップ)を灰色で塗りつぶす
- フォントサイズ「大」の環境に対応
使ってみた感想・まとめ
「スグレモ 撮画ツール 6」は、7種類の豊富なキャプチャー方法に加えて、他のキャプチャーソフトには見られない撮り直し機能を搭載するなど、キャプチャー機能については非常に素晴らしい。
ウェブページのスクロールキャプチャー機能(WEBページ全体キャプチャー)についても、Google Chromeブラウザに限定されてしまうものの非常に便利だし、広告を削除した状態でキャプチャーできるのも個人的にはめちゃくちゃ評価が高い。
ただし、編集機能については正直使い勝手が良いとは言えない。
編集内容をビットマップで保存している限り、今後も編集機能の使い勝手がよくなることはないと思う。
やはり、編集要素は全てオブジェクト化して保存し、いつでも後から修正可能な状態にしてもらいたいものだ。
編集機能の設計が抜本的に変更されないのであれば、スグレモ上で積極的に編集を行いたいとは思わないかな。
ただ、モザイクを入れたり色枠線で囲むという非常に簡単な編集程度であれば、スグレモ上やってしまってもよいだろう。
文字のフォントを変更したり、装飾したりといった本格的な編集を行いたいのであれば、別の画像編集ソフトを使って編集することをお勧めする。
編集機能はいまいちだが、優れたキャプチャー機能だけでも使用したいという方は、「スグレモ 撮画ツール 6」の購入を検討してみるといいだろう。
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