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VEGAS Pro 21を詳細レビュー!変更点や新機能を徹底解説!

動画編集ソフト「VEGAS Pro」の最新バージョンである「VEGAS Pro 21シリーズ」が、日本において2023年9月21日よりソースネクストより発売されている。

【PR】今回、ソースネクスト様よりレビュー用に「VEGAS Pro Suite 21」エディションを提供して頂けたので「VEGAS Pro 21」で何が新しく変わったのか詳しくレビューしたい。

VEGAS Pro 21シリーズの購入を考えている人はぜひ参考にしてみてほしい。

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目次

VEGAS Proはどんな動画編集ソフト?

VEGAS Proシリーズは、ノンリニア動画編集ソフトだ。

一時は、Sony Creative Softwareが開発を担い「Sony VEGAS」という名で親しまれていたのだが、事業を売却したため現在はドイツ最大手の映像&音楽ソフトウェアメーカーである「MAGIX社」にて開発・販売が行われている。

日本国内においては、ソースネクストが販売・サポートを行っている。

VEGAS Proがどんな歴史を持つソフトウェアなのか、どのような特徴を持っていてどのような変更が加えられてきたのかは、過去バージョンのレビュー記事を見ると把握しやすいと思うので以下の記事も是非参照してほしい。

VEGAS Pro 20 レビュー

前バージョンからのパッケージ構成の変化はほとんどないが、VEGAS Pro自体に新機能が多数搭載された。

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VEGAS Pro 19 レビュー

VEGAS pro 19では、前バージョンからエディション構成が大きく変わり、ユーザーインターフェースのデザインも少し変更されている。

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VEGAS pro 18 レビュー

VEGAS pro 18では、前バージョンから機能が大幅に追加された。

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VEGAS Pro 17 レビュー

私がVEGAS Proを始めて使用した時のバージョン。

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VEGAS Pro 21シリーズのエディション構成

以下は、「VEGAS Pro 21」シリーズの各エディションの違いだ。

 VEGAS Pro Edit 21VEGAS Pro Suite 21VEGAS Pro Post 21
標準価格(税別)29,800円44,800円59,800円
映像編集ソフト
「VEGAS Pro 21」
平面モーショントラッキング「Mocha VEGAS」
クロマキー合成
「Boris FX Primatte Studio」
サウンド編集
「SOUND FORGE」
Audio Studio 17Pro 17
音楽制作ソフト「ACID」Music Studio 11Pro 11
視覚効果(VFX)・モーショングラフィックス
「VEGAS Effects 5」
画像合成
「VEGAS Image 5」

各製品の簡単な説明は以下の通り。

VEGAS Pro 21限られた時間の中で、品質を追求する、プロフェッショナルのためのビデオ編集ソフト。
Mocha VEGASBoris FX Mocha プロは、20年以上にわたって業界で信頼されている平面トラッキングツールだ。

この平面トラッキングツールをBoris FXがVEGAS専用ツールにカスタマイズしSuiteとPostエディションに新搭載!

Mocha VEGASには、VEGAS Proインターフェイスから直接アクセスでき、 VEGAS Proのワークフローに緊密に統合することができる。

Boris FX Primatte Studioアカデミー賞にノミネートもされた「ロード・オブ・ザ・リング」、「ハリー・ポッター」、「スパイダーマン」等の映画にも使用されているプロ仕様のクロマキープラグイン。没入型クロマキーを作成可能。
SOUND FORGE (Audio Studio/Pro)「SOUND FORGE Pro」は、業界標準のプロ用オーディオ編集ソフト。「SOUND FORGE Audio Studio」は、Proと同じエンジンを搭載し、一般ユーザー向けに機能を絞ってより購入しやすい価格で提供されている。
ACID(Music Studio / Pro)「ACID Pro」は、楽譜の知識がなくてもパソコンで誰でも簡単に作曲できる、世界中のスタジオで使われるプロ仕様の作曲ソフト。「ACID Music Studio」は、Pro版のテクノロジーをベースに、機能を絞って一般ユーザーがより購入しやすい価格で提供されている。
VEGAS Effects 5800種類以上のビジュアルエフェクトやフィルターを搭載した、ビジュアルエフェクト・合成ソフト。
VEGAS Image 5Adobe Photoshopのようなレイヤーを無制限に設定できる非破壊型RAWイメージ合成編集ソフトウェア。

VEGAS Pro 21シリーズで何が変わった?

ネーミングが変更されわかりやすくなった

VEGAS Proの過去バージョンでは、単体ソフトの名称と他のツールをバンドルしたエディション名称で名前が被っているものがあり、単体ソフト名とエディション名のどっちを指しているのかわかりにくいというネーミングの問題が存在した。

例えば、バージョン20の時、単体ソフトの名称は「VEGAS Pro 20」だ。そしてその単体ソフトに他のツールをバンドルしたエディションにも「VEGAS Pro 20 」という名称が使われていた。

さらに、日本語版ではこのわかりにくいネーミングをわかりやすくしようとしたのかVEGAS ProのProを取ってVEGAS 20シリーズなんて表記を使いだしさらに混乱(笑)

しかし、今回のバージョン21では、エディション名に「VEGAS Pro 21 」は使われず「VEGAS Pro Suite 21」というように変更された。

VEGAS Pro 21シリーズでは、単体ソフトだけのエディションを「VEGAS Pro Edit 21」、単体ソフトに他のツールをバンドルしてよりリッチな映像制作が出来るエディションを「VEGAS Pro Suite 21」、さらにツールをバンドルして2Dおよび3Dの高度なVFXまで扱える最上級エディションを「VEGAS Pro Post 21」としている。

日本でも同じエディション名称が用いられ、これでようやくネーミングで迷うことがなくなった。

ただし、ソースネクストのHP内では、VEGAS ProではなくVEGASと略した表記が使われている所があり、個人的には「VEGAS Pro」という表記に統一してほしい所。

Postエディション以外が値上げ!

「VEGAS Pro 20シリーズ」と比較して、「VEGAS Pro 21シリーズ」では、Postエディション以外のエディションが値上げされてしまった。

 VEGAS Pro Edit 21VEGAS pro Suite 21VEGAS Pro Post 21
標準価格(税別)29,800円44,800円59,800円

VEGAS Pro 21シリーズの価格表

 VEGAS Edit 20VEGAS pro 20VEGAS Post 20
標準価格(税別)15,400円39,800円59,800円

VEGAS Pro 20シリーズの価格表

単体ソフトのみのEditエディションは、14,400円も値上げされてしまい、結構手痛い値上げだ。

インフレの波がここにも押し寄せてきている。

Adobe Premire Proを1年使い続けるのと同じくらいの価格になってしまったが、それでもVEGAS Proは買い切り価格なので、1度購入すればずっと使い続ける事が出来る点が大きなメリット。

長く使い続ける事を考えれば、VEGAS Pro 21を購入した方がはるかにランニングコストを下げる事が可能だ。

パッケージ構成の変化

Suite及びPOSTのパッケージ構成において、バンドル製品の入れ替わりが起こっている。

まず、ライブストリーミングソフト「VEGAS Stream」とサブスクリプション「ActionVFX Free Starter Subscription」 がバンドルから外され、平面モーショントラッキング「Mocha VEGAS」と音楽制作ソフト「ACID」が新たにバンドルされるようになった。

また、バージョン20でバンドルされていたサウンド編集ソフトの「SOUND FORGE Audio Studio」は、バージョンが16から17に上がるとともに、Suiteエディションは 「SOUND FORGE Audio Studio」、POSTエディションでは、「SOUND FORGE Pro」とSuiteとPOSTでグレードに差異が付けられるようになった。

今回新たにバンドルされるようになった音楽制作ソフト「ACID」も、Suiteエディションは 「ACID Music Studio」、POSTエディションでは、「ACID Pro」というようにグレードに差異が付けられている。

POSTエディションのみに付属している「VEGAS Effects」と「VEGAS Image」だが、バージョンが4→5へとそれぞれバージョンアップされている。

今回、「Mocha VEGAS」がバンドルされたことにより、高度なモーショントラッキングが行えるようになり、また音楽制作ソフト「ACID」がバンドルされたことで、音楽制作というジャンルがVEGAS Proに加わった。

VEGAS Pro 21シリーズの上位エディションは、まさに統合されたトータルクリエイターキットに変貌したといっていいだろう。

VEGAS Pro 21の新機能や変更点をチェック!

VEGAS Pro 21で新しく追加された機能を詳しく見ていこう。

VEGAS Z-Depth(Z深度)OFXプラグイン & compositor

VEGAS Pro 21では、Z-Depthプラグインが利用できるようになった。

画像や動画において背景と前景がはっきりしているもの(例えば、壁の前に人がいる等)にこのZ-Depthプラグインを使用すると、閾値によって前景レイヤーと背景レイヤーが設定され、それらのレイヤーを異なるレイヤーとして扱うことができるようになる。

これとトラックのコンポジットモードを組み合わせると、壁の前と人の後ろにテキスト等のオブジェクトを配置することができるようになるのだ。

例えば、以下のような画像なり動画クリップがあるとしよう。背景に壁のようなものが映っていて、前景には木材とその上にオームが乗っている。

そして、以下のようにテキストを配置したとする。

ここで、テキストイベントが乗っているトラックの左上メニューボタンから「コンポジットモード」-「カスタム設定」を選択。

プラグイン選択画面で「Z-Depth」を選択して「OK」をクリック。

これで、どうなるかというと以下のようになる。

壁(背景)とオウム&木(前景)との間にテキストが挟み込まれた状態で表示されていることがわかるだろう。

こんな感じで、Z-Depthとコンポジットモードを使うと、認識された前景レイヤーと背景レイヤーの間にオブジェクトを差し込むことができるようになる。

もちろん、自動処理は完璧ではないので時には満足できない結果になる事もある。そんな時は、以下Z-Depthプラグインの設定画面で細かな調整を行う事が可能だ。

他にも、前景として定義されているオブジェクトに影響を与えることなく背景レイヤーにだけ、ぼかしや色調補正などのエフェクトをかけたりすることも可能だ。

例えば、指定のクリップに、ビデオFXのスタイル転送「夜の路地散歩(アフレモフ)」を適用し、Z-Depthの前に配置。Z-Depthの設定でマスクFXをON、反転をONにすると、以下のように背景レイヤーにだけスタイル転送を適用することが可能だ。

Z-Depthを活用すれば、このようなクリエイティブな合成結果を簡単に得る事ができるようになる。

Mocha VEGAS

VEGAS Pro 21シリーズの最大のウリと言ってもよいのが「Vegas Pro Suite 21」と「VEGAS Pro Post 21」にバンドルされている「Mocha VEGAS」だ。

「Mocha VEGAS」は、Boris FXが開発した平面トラッキングツール。

Boris FXは、「Boris FX Mocha プロ」という、20年以上にわたって業界で信頼されている平面トラッキングツールを開発しているが、今回なんとVEGAS Proで使用できるバージョン「Mocha VEGAS」を特別に開発。

「Mocha VEGAS」は、VEGAS Proの内部から呼び出すことができ、洗練されたモーション・トラッキングを実行することが可能だ。

Mocha内でトラッキングデータを作成後、そのデータを簡単にVEGAS Pro Motion Trackingツールに転送してプロジェクトに適用することができる。

実際にMocha VEGASを使って、走っている車をトラッキングしてみた。

Mocha VEGASはOFXプラグインなので、ビデオFXに表示される「Mocha VEGAS」を動画イベントに適用すればOK。設定ダイアログが表示されたら「Launch Mocha UI」ボタンをクリックしよう。

すると、「Mocha VEGAS」が適用したイベントの動画クリップを読み込んだ状態で起動する。

上部にある選択ツールを使ってトラッキング対象を囲みクイックマスクを作成、あとは「Track Forwards」ボタンをクリックすれば、トラッキングが実行される。

もしも、自分が思う通りにトラッキングできなかったフレームがある場合は、自分でクイックマスクの形を調整し、そのフレームから再トラッキングすることが出来る。

トラッキングが完了したら、「File」メニューから「Save Project」を実行しMocha Vegasを終了する。

Vegas Pro 21に戻り、Mocha Vegas 設定ダイアログの「Create Track Data」をクリックして、先ほどトラッキングした時のレイヤー名を選択すればトラッキングデータが読み込まれる。

このトラッキングデータを利用して、車にモザイクをかけてみたい。

「Mocha VEGAS」の設定ダイアログで「Create Masks」ボタンを押すと、Mochaで作成したトラッキングマスクと同じマスクがVEGAS Proで作成され、ベジエマスキング プラグインがFXチェーンに追加される。

後は、ピクセレートプラグインを新たに適用(ベジエマスキングの直前に配置)して、「ベジエマスキング」の設定で「マスクFX」をONにしてやれば、トラッキング対象にモザイクをかける事が可能だ。

再生して確認してみると、車が移動するにつれモザイクも同様に追随してくれていることがわかる。

このように「Mocha VEGAS」を使えば、非常に簡単に対象物のトラッキングデータを作成し、VEGAS Pro 21で活用することが可能だ。

今回紹介したモザイク追随以外にも、様々な使い方が出来るので、是非Mocha VEGAS を活用してほしい。

調整イベント

調整イベントを使うと、非常に柔軟かつ創造的な方法でプロジェクトにエフェクトを追加することが出来る。

調整イベントは、他の普通のイベントと同様にエフェクトを追加することができ、調整イベントの直下にあるビデオイベントは、調整イベントのエフェクトを「継承」する。

そのため、調整イベントを操作するだけであとからエフェクトを簡単に出し入れしたり、洗練されたカスタムトランジションを作成したりすることが出来る。

今回わかりやすく解説するために、メディアジェネレーターで単色イベントとテキストイベントをタイムラインに配置した。

そして、調整イベントを一番上のトラックに配置し、調整イベントにエフェクトの「モノクロ」を適用している。

下記の画像を見てほしい。調整イベントに達していないフレームでは、赤色背景に黄色の文字が表示されている。

再生フレーム位置が調整イベントのある領域に入ると、以下のように画面がモノクロ表示に変化。

再生フレーム位置が調整イベントの領域を抜けると、再度元の状態に戻った。

このように、調整イベントの直下の領域だけ、調整イベントに適用したエフェクトが適用されるというわけだ。

調整イベントは、フェードインやフェードアウト、不透明度の偏向、トリムやスプリットなどの編集、切り取り、コピー、貼り付け、ロック等、ビデオイベントで使用するテクニックのほとんどが適用できるので、エフェクトの適用がめちゃくちゃ柔軟にできる。

調整イベントをミュートにすれば、調整イベントに含まれるエフェクトが全てミュートされるので、エフェクトの適用・非適用を簡単に切り替えることも可能。

他にも、調整イベントを利用してカラーグレーディングを調整したり、カスタムトランジションを作成したりとアイデア次第で様々な使い方が出来る。

コピペで他の場所に同じ効果を簡単に適用できるし、調整イベントを使いこなせるとかなり便利になるだろう。

VEGAS オフセットとラップ OFX プラグイン

「オフセットとラップ」プラグインを使うと、ビデオを全方向にスライドさせて、ビデオフレームの一方の端から「出た」ものは、フレームのもう一方の端まで回り込ませることができる。

また、画像をタイル状に並べたり、ミラーリングすることで、さらなる特殊効果を得ることが可能だ。

実際に効果を見てみよう。「オフセットとラップ」をイベントに適用すると、以下の設定画面が表示される。

パラメーターのオフセットの十矢印を右に移動すると、右からあふれた映像が左から回り込んで表示されることがわかる。

十矢印を右斜めに移動すると、以下のように上からあふれたものは下から右からあふれたものは左から回り込んで表示される。

次に、パラメーターのカウントの数字を上げてみる。

カウントを上げれば上げるほど、以下のようにビデオのサイズが小さくなり、ビデオフレームを埋めるために必要な回数だけ、ビデオのタイル画像が繰り返されるようになる。

続いてラップモードの紹介。ラップモードのパラメーターには水平、垂直の2つがあり、それぞれ、繰り返す、ミラー、オフのいずれかを設定することが出来る。

以下は、水平と垂直にミラーを設定したところ。ミラー映像が水平と垂直に繰り返されている。

水平と垂直パラメーターをオフにすることで、簡単にピクチャーインピクチャーを実現することが可能だ。

オフセットで小窓の位置を調整し、カウントで小窓の大きさを調節することが出来る。あとは下のトラックにメインの動画クリップを配置すれば、ピクチャーインピクチャーが簡単に完成する。

調整イベントと「オフセットとラップ」プラグイン、その他プラグイン、そしてパラメーター変化によるアニメーションを組み合わせると、ユニークなカスタムトランジションを作成する事も可能だ。

ぜひ色々組み合わせて面白い効果を作ってみよう。

Smart Mask

「Smart Mask」プラグインはAI(人工知能技術)を使用したマスク生成プラグインだ。

人工知能がビデオフレームを分析してクリップ内の動くオブジェクトを識別して追跡し、それに応じてベジエマスクを自動で生成してくれる。

Mocha VEGASの解説で使用した動画クリップを使って「Smart Mask」を試してみた。

ビデオイベントに「Smart Mask」を適用すると以下の設定ウィンドウが表示されるので、「分析」ボタンをクリックする。

分析が終わると、AIが認識したオブジェクトが長方形の枠で囲まれる。

ここで、設定画面の「ラベルの表示」にチェックを入れてみよう。長方形枠の左上と左下にラベルが表示されたことがわかるだろう。

左上にはcar、左下に92%と表示されている。これはAIが対象物を92%の信頼度でcarであると識別したという意味だ。

ここで、プレビューウィンドウ内の長方形枠の中をクリックすると、オブジェクトの周囲にマスク線が表示される。設定画面にマスクトラッキングという項目が表示されるので、「トラッキングを開始」ボタンをクリックする。

するとモーショントラッキングが開始される。この処理には少し時間がかかる。長い動画の場合は、処理が終わるまでしばらく待たされるはずだ。

今回約11秒の動画に2分3秒かかった。

で、トラッキングが終了すると本来であれば、マスク転送の所に「マスクの作成」ボタンが表示されるはずなのだが、厄介なことに表示されない時がある。

そんな時は、FXチェーンに「ベジエマスキング」を追加してから、再度Smart Maskを選択して設定画面を表示させてみよう。これで「マスクを作成」ボタンが現れるはずだ。

ボタンが表示されたら、追加した「ベジエマスキング」は削除しておこう。

次に、「マスクを作成」ボタンをクリックする。すると、「ベジエマスキング」が新たにFXチェーンに追加され、「Smart Mask」で作成されたマスクが反映される。

このように、AIが対象物の動きに合わせてマスクを自動で作成してくれるので、なかなか便利だ。

対象物を認識しやすいような動画クリップであれば、いい感じでマスクを設定してくれると思う。

ボタンがうまく表示されなかったりする不具合があったりするが、今後の改善に期待したい。

GLトランジションに新プリセット追加

GLトランジションのトランジションタイプに「方向スケール」と「静電気ワイプ」という2つの新しいプリセットが追加された。

方向スケール

「方向スケール」プリセットは、テキストでは説明がしにくいのだが、前のビデオと次のビデオを小さくスケーリングしつつ、指定の方向から次のビデオが移動してきて、最後にスケールアップしながら画面を切り替えることができる。

方向スケールの設定画面。

デフォルトの設定だと、以下のような流れで画面が切り替わる。

サイズ調整パラメーターで、各映像の大きさを、方向パラメーターで、どの方向から次の映像が流れてくるのかを指定することが可能だ。

静電気ワイプ

「静電気ワイプ」プリセットは、テレビの砂嵐のようなものが下から上に流れて画面が切り替わる効果になっている。

静電気ワイプの設定画面。

デフォルトの設定だと、以下のような流れで画面が切り替わる。

「強さ」パラメーターで、砂嵐の上下幅を設定でき、「下向き」チェックボックスにチェックを入れると、砂嵐が上から下に流れるようになる。

UI(ボタン系)のデザインが若干変更

VEGAS Pro 21で使用されている各種ボタンのデザインがVEGAS Pro 20から若干変更されているようだ。

アイコンデザイン自体が変更されたり、アイコンがより大きく見やすくなったり、フラットアイコンがグラフィカルアイコンに変更されていたりする。

また、VEGAS Pro のロゴアイコンが立体感のある〇からフラットな□デザインに変更されている。

他にも、イベントの選択状態のカラーが赤橙色から黄色になっていたり、カーソルの点滅色が赤橙・青交互点滅から白色点滅になっていた。

私が気づいたのはこれくらいだが、他にもUI周りで変更されている点があるかもしれない。

その他

その他には、「クラウドベース text to speach」と「Quick Upload」という機能が新たに追加されているが、これらは海外版で展開されているサブスクリプション版の専用機能のため、日本版ユーザーは使う事ができない機能だ。

そのため、説明は省く。

バンドルソフト・ツールの紹介

VEGAS Pro Suite 21には、上述した「Mocha VEGAS」以外にも2つのソフトウェア「SOUND FORGE Audio Studio 17」と「ACID Music Studio 11」とクロマキー合成プラグイン「Boris FX Primatte Studio」がバンドルされている。

こちらについても少し触れておきたい。

SOUND FORGE Audio Studio 17

SOUND FORGE Audio Studio 17」は、プロの現場で採用されているサウンド編集ソフト「SOUND FORGE Pro 17(※VEGAS Pro Suite 21にバンドル)」から基本機能を切り出し、より幅広い層が利用しやすいエフェクトを追加して構成した普及版のソフトウェアとなっている。

マイクを接続するだけで32ビット・384kHzの最高品質で録音することができ、ナレーションンやポッドキャストの収録・編集などに大いに活用することが可能だ。

普及版と言っても、普通の人が利用する分には十分な機能が搭載されており、無音部分や不要ヶ所の削除など誰でも簡単に編集できるようになっている。

VEGAS Pro 21のオーディオトラックを右クリックし、「オーディオエディタで開く」からSOUND FORGEを呼び出すことも可能。VEGAS Proのオーディオトラックを読み込んだ状態で起動してくれるので、動画編集の際のオーディオトラックの編集もシームレスに行うことが可能だ。

非常にたくさんの機能が搭載されているので、詳しくは
「公式HP:SOUND FORGE Audio Studio 17」 を参照してほしい。

ACID Music Studio 11

ACID Music Studio 11」は、世界をリードしてきた作曲ソフト「ACID Pro 11(※VEGAS Pro Suite 21にバンドル)」から基本機能を切り出して、より幅広い層が利用しやすいエフェクトを追加して構成した普及版のソフトウェアだ。

ACIDは、楽譜の知識がなくても、あらかじめ付属しているサウンドループを適当に配置していくだけで、簡単にパソコンで作曲できてしまうという優れもの。

VEGASシリーズにACIDがバンドルされたことにより、動画に音楽を付けたいと思ったらACIDでさくっと作ってしまうという事が可能になり、映像制作の幅が広がる事間違いなしだ。

ACIDは、UIやマニュアルが日本語化されていないため、日本人が使うのは少々ネックなのだが、日本語UIがなくても直感だけで案外使えてしまったりする。

ただ、最初はやはり使い方がよくわからないと思うので、そういう方は以下の解説書を購入するなりするといいだろう。

Boris FX Primatte Studio

Boris FX Primatte Studioは、実際の映画製作の場でも活用されているプロ仕様のクロマキー合成プラグインだ。

VEGAS Pro 20シリーズに引き続き、VEGAS Pro 21でもSuiteとPostエディションにバンドルされている。

Pixabayにグリーンバックの前で踊る女性の動画がアップロードされていたので、今回この映像をBoris FX Primatte Studioを使って合成してみた。

正直、グリーンバックの状態はぜんぜんよろしくないが、簡単なパラメーター調整で非常にきれいな合成動画を作成することができた。

以下は、Primatte Studioの設定画面。パラメーターが大量に存在してめまいがしそうになる(笑)

細かいところまで使いこなすのはなかなか大変そうだが、使いこなせれば強力な映像制作の武器になるはずだ。

Primatte Studioを使うにあたってはBoris FXの以下のチュートリアルがわかりやすいので、参考にするといいだろう。

キャンペーン情報

ソースネクストが実施する激安キャンペーンは今でも健在。

激安キャンペーン時に購入すればVEGAS Pro 21シリーズを非常にお得に購入する事が可能だ。

現在、新発売を記念して2023年10月4日までVEGAS Pro 21シリーズが最大46%オフで買えるお得なキャンペーンを実施中なので、この機会に最新のVEGAS Proを入手しよう!

当サイトでは、VEGAS PROシリーズの最新キャンペーン情報を紹介しているので興味がある方は是非チェックしてほしい。

あわせて読みたい
11/11まで!動画編集ソフト「VEGAS Pro 22」関連商品が最大66%オフ! ソースネクストが初心者でも使いやすいプロ仕様の動画編集ソフト「VEGAS Pro 22シリーズ」関連商品を最大66%オフという大幅割引価格で購入できる非常にお得な「The Chan...

まとめ

VEGAS Pro 21になって、調整イベント機能が追加され、エフェクト適用の柔軟性が大きく向上している。AIによる自動マスキング機能「Smart Mask」も非常に便利。

さらには、「Vegas Pro Suite 21」と「VEGAS Pro Post 21」に「Mocha VEGAS」がバンドルされ、トラッキング性能が大きく向上。

「Mocha VEGAS」は、トラッキングツールとして非常に優秀で便利なので、今回のシリーズはEditエディションではなく、「Vegas Pro Suite 21」もしくは「VEGAS Pro Post 21」エディションの購入がおすすめだ。

前バージョンよりもEdit版とSuite版の価格が高くなってしまったのが少々ネックだが、買い切りなので一度購入すればずっと使用できるし、キャンペーンでかなりお得に購入できるので、個人用の動画編集ソフトとしては個人的に一押しだ。

これから動画編集を始めたいという方にはぜひ一度「VEGAS Pro 21」を使ってみてほしい。

【公式販売サイトで情報をチェック】

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